華輪
悪いことは言わないから、上達したいなら華輪を振っといたほうが良いと思う。1日何回振ればよいか? などと聞かれてもそんなことはその人の目指すところによってそれぞれなので分からないが、できる範囲でやっといたほうが良い。
かくいう私も、たかだか4年ほど前までは「華輪」は数ある呼吸法の動作の中の一つに過ぎなかった。塾では「準備運動」と習うが、実際には稽古の途中にせいぜい3分間くらい振るだけなので、それほど重要だとは思っていなかった。
ここから先は、「自分がやってみてこうだった」というあくまで個人の経験談なので、あくまでご参考にとどめていただきたい。
最初、私は華輪がうまくできなかった。指導員のまねをしてみるのだが、どうしても手が先に動いてしまい、身体に巻きつかなかったのだ。それが、入会して何ヶ月か経ったとき、由美かおるさん(指導員)が稽古場にやってきて指導をしてくれた。
由美先生はみんなの華輪を見て、「もっと活き活きと振ってください!」、「元気よく!」を連呼し、自ら「活き活きと」振るお手本を見せてくれた。このときの強烈な印象が、私にインスピレーションを与えてくれた。
それから、私は思い切り華輪を振るようになった。しかし、最初は由美先生の真似をして振ると手がジンジンと痛くなり、5分も振れば嫌になってしまった。それに、足がだんだんとずれてしまい、ずれまいとすると足に力が入って下半身もかなり疲れてしまっていた。仕方ないので元の大人しい振り方に戻したが、「緩めている」感覚はあったものの、「捻っている」感覚に乏しかった。
これではいけない、これは西野先生が本に書いていることと違う、と直感的に分かったので、もう一度由美先生スタイルに戻した。その代わり、長時間振るのはやめた。納得の行かない振り方でだらだらやるより、その方が良いと思ったからだ。
それから、年月が流れ、確か4年ほど前のこと。あるとき、いつの間にか華輪を思い切り振っても手も痛くならないし、足もずれない、痛くならないことに気が付いた。自分の中にはっきりと縦に一本の軸が通っていることに気がつき、そこを中心に回すことで力も入らず、かつ思い切り捻れるようになっていたのだ。
そこで、時間を増やしてみた。稽古の前早めに行って20〜30分、時には1時間も振ってみたり、公園で子供を遊ばせながら長いときには2時間も振ってみたが、「全く」とは言わないものの、あまり負担を感じないばかりか、身体への心地よい刺激を感じた。
その頃から、対気も変わってきた。自分の中に1本重力に対して垂直に抗する太い線が通ってきたので、それを使いながら対気をするようになった。そうすると、指導員の気を受けて、今まで飛んでしまうところで一度持ちこたえて返したりすることが出来るようになり、対気が楽しくなった。勿論、最終的には指導員には敵わないのだが、「交流」するためにはこちら側にもある程度のパワーは必要だと思う。
とりあえず、今回はこんなところで。