続ける楽しみ
呼吸法の稽古には「続ける楽しみ」がある。例えて言うなら、昔ハマっていたドラクエ等のRPGで、主人公が経験をつんでレベルアップしていくときの快感に近い。といっても、私がハマっていたのは大学の頃で、もっぱらゲームはPCでやっていたのでドラクエではなくもっとマニアックなヤツだったが。
RPGの世界では例えば、修行を積むことで今まで勝てなかった敵に勝てたりとか、使えなかった魔法が使えるようになったりとか・・・現実の世界ではそんな短期間に成長することなど有り得ない訳なのだが、ゲームの世界ではそれが可能となる。RPGが未だにウケているのはそうした要素の存在を抜きには語れないと思う。
もちろん、呼吸法に限らず、芸事というのは何でもそうした要素がある。しかし、悲しいかな壁にぶつかって後戻りすることもあるし、年齢と共に体力・気力共に衰えて逆に昔できたことができなくなったりということもある。私が現役時代ファンだった中日監督の落合氏は、昔から清原のバッティングを評して「高校時代のバッティングは素晴らしかったが年々下手になってきている。早くあの素晴らしいバッティングを取り戻して欲しい」と言っていた。当時、落合もピークを過ぎた頃であったので、「清原にタイトルを奪われるのでは!?」という危機感からの発言に思えたものだが、今にしてみればどうも真実を見抜いていたように思えてならない。
西野先生は以前、「誠に残念なことだが、生物としてみれば若い方が優位だ。18歳くらいがピークで、あとは衰えるしかない」とおっしゃっていた。勿論、実社会でもPRG同様様々な経験を積み、訓練をすることによって成長していくことも事実だろう。新入社員も、1年経てば堂々たる社会人だ。しかし、生物としては衰えが始まっているのだとしたら・・・恐ろしいことである。
そこからすると、私にとって呼吸法の稽古は単純に経験値を積んでレベルアップしていくあのRPGの快感に近い。以前、ダイエットに取り組んだことがあって、そのときも毎月少しずつ体重が減っていくのをゲーム感覚で楽しめたことがあったが、あのときは半年で5kgという決して速すぎるペースではなかったと思ったのだが、体調を崩してしまった。呼吸法の場合そのような副作用も今のところ全く無いので、安心して取り組むことができる。というか、副作用が無いどころかそもそも健康増進に資するところ大であり、それが稽古を続けている動機のひとつでもあるのだから当然というべきか。
そして、レベルアップするごとに身体はどんどん変わっていく。専門家の方の研究によればそもそも骨が変わっていくらしいし、自分の実感としても筋肉のレベルでどんどん変わっていく。つまりは、細胞レベルで変わっていくということなのだろう。
更に、最も重要なのは生命エネルギー(気)がどんどん高まっていくということなのに違いない。これについても、今年は英国の医学雑誌に論文が掲載されるなど、今までとは全く違った水準で科学による検証が始まったようである。
そして、変わっていく自分を実感することができる「対気」という方法論もある。まあ、RPGと違う点はボスキャラの皆様(笑)も日々修行を詰まれてレベルアップされているので、中々追いつけないということだ。しかし、それでも「ああ、敵わないけれど、お互いに数年前とは全然違うなぁ・・・」と実感できることも多いのだ。
そんなこんなで、私の稽古は果てしなく続いていくのである。ちなみに、私はTVゲームは10年以上前に卒業して、今は見るのもイヤである。